タルティーン司令部戦略課室長日誌

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2013年03月23日の記事

劇場版ミッフィー どうぶつえんで宝さがし

 

『劇場版ミッフィー どうぶつえんで宝さがし』を観てきました。

 

劇場版ミッフィー どうぶつえんで宝さがし
http://miffythemovie.jp/

 

土曜日ということもあって映画館は家族連れが沢山。おおぅ、『ミッフィー』も初日から流行っているな…と思ったら、家族しか入っていなかった
どうやら皆さん、プリキュアドラえもん、或いは『シャックと天空の巨人』『シュガー・ラッシュ』がお目当てのようでした。

 

ですが。

 

これは良作です!
幼稚園以下のお子さんがいるなら

ぜひ観せに行きなさい!

 

「ものすごい絶賛ぶりだね

 

もともと私は、ミッフィー初の映画化ということへの関心と、映像作品としての興味から観てみようと思ったのですが、作りは丁寧ですし、構成も素晴らしい。幼児向け教養作品としてはトップクラスの秀逸作としておすすめできます。
DVDなど待たずに映画館に行きなさい。それくらい演出的によくできています。

 

尺は時間強と短いですが、教養的要素としては結構色んなものが詰め込まれています。それでいて展開はのんびりしているので、子ども向けの構成としてはとてもよくできていると言えます。
色の概念数の概念対義語創意工夫大きくなるということ道徳リトミックetc...。こうしたものがうまく盛り込まれており素晴らしいです。

 

 

3DCGを用いた作品ですが、ひじょうに人形的であたたかみのある作りです。
劇場の大スクリーンでも不自然な感じのないよう、キャラクターたちの衣服には細かなファーが掛けられており、カメラが近付くと、ちゃんと毛羽立っているのがわかります。こういうのって枝葉末節だと感じる方もいるかもしれませんが、こうした部分を丁寧に作れるかどうかは、実は大人向けの作品以上に大切だったりするんですね。

 

また、伏線もしっかりしており、これも高く評価したいところです。
本編のメインテーマでもある宝さがし自体にもどんでん返しがあるので、意外と大人でも楽しめるかもしれません。お子さんと一緒になって楽しむのが本作に対する観方という気がします。

 

たびたびミッフィーたちは観客に向かって呼び掛け、一緒に歌ったり、答えを求めたりします。
映画の音声自体でも、これに対する呼応は大きく左右にパンした子ども達の声によって行われていますが、これが実際の観客の子ども達に対する誘いになっており、観ている子ども達が次第に映画に引き込まれていく様子も感じられるのが微笑ましかったです。
蛇足ながら、“志村うしろ”は時代や世代に関わらず、観客を一体にして物語に引き込ませる技法なんだなぁと改めて感じさせられたり。

 

 

ただひとつ残念なのは、日本語訳が少々無骨であること
本作には歌が多用されているのですが、この歌詞の翻訳がどうにも難ありという印象を受けました。

 

まず、音楽的にリズム感がよろしくない。
日本語にする過程で音符に歌詞がのりづらいということはよくあることなのですが、間延びしていたり早口になったりと、どうにも不自然な感が拭えません。本来の意図としてはミュージカル的な演出を目指しているはずなのに、レチタティーヴォになってしまっているのは残念です。

映画の作り自体がひじょうに丁寧であるだけに、翻訳の無骨さが目立っている感じがします。ひじょうに勿体無い。

 

また、日本語表現に直しづらかったのかもしれませんが、幼児向け作品に「ピカブー」は無いだろうと思わずにはいられませんでした。

 

「ピカブーって?

 

英語表現「Peek a Boo!」、つまり「いないいないばぁ」です。
英語ならば音節ですが、これを日本語に直しづらかった。そういうことなのでしょうが、こういう語は幼児向けには敷居が高過ぎますし、しかもどこにもこれが「いないいないばぁ」という意味であると触れる場面がありません。
せっかくの良質な映画なのですから、日本語訳ももっと丁寧な対応をしてほしかったと思います。

 

 

とはいえ、映画それ自体はひじょうによくできています。
翻訳が勿体無い以上に、映画館がガラガラということが遥かに勿体無い。
これはぜひ観に行くべき作品です。

 

 

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