タルティーン司令部戦略課室長日誌

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2013年04月02日の記事

ジャックと天空の巨人

 

『ジャックと天空の巨人』を観てきました。

 

ジャックと天空の巨人
http://wwws.warnerbros.co.jp/jackthegiantslayer/

 

本作はお馴染みの童話「ジャックと豆の木」がベースとなっており、おおまかなあらすじは多くの人が知るところだと思います。
しかし本作のタイトルが「ジャックと豆の木」ではなく「ジャックと天空の巨人」、原題が「JACK THE GIANT SLAYER」すなわち「巨人殺しのジャック」であることには理由があり、先述の童話に加えて「巨人殺しのジャック」という北欧伝承の内容が含まれているのです。

 

巨人殺しのジャック」は勇敢な若者が人喰い巨人を罠にはめて倒し、騎士団に召抱えられ、その後も巨人征伐に向かうという、いかにもイギリスらしい冒険譚です。
ちなみにどちらもジャック巨人が登場しますが、本来はまったく無関係の物語であり、日本の昔話でも多くにナニガシ太郎と鬼が出てくるようなことに同じく、キャラクターの定番といったところでしかありません。

 

 

さて、冒険活劇モノではありますが、壮大なイメージで臨むと少々肩すかしを喰らうかもしれません。否、別にチープだと言うわけではないのですが、スパイ映画等のほうがよほどスリルはありますしインパクトもあると思います。
また3D版を観てきましたが、本作に関して言えば2Dでもじゅうぶんだと感じました。全編に渡り3D感が強調されており、従って序盤からそうした演出がされてきます。もちろん3D映画としてはそれで良いのでしょうが、その立体感がもっともオイシイはずの天空島ガンチュア巨人たちの描写に到る前に慣れてしまい、いまいちな感が否めませんでした。こうした場面でその迫力を押し出したいのであれば、演出自体に緩急があるべきではないかと感じてしまったのです。

 

加えて本作は結構残虐なシーンが出てきます。流血等は一切ないのですが、人も巨人もばんばん死にますし、巨人が“たわば”張りに潰れる描写もあります

 

画像はイメージです。

 

また、本作の本当の悪役は巨人ではなく、自らの野望のために王国や巨人の世界を乗っ取ろうと企むロデリック卿と、その担ぎ役であるウィックなのですが、ひじょうに性格が醜く不快になること請け合いです。もちろんこれはそのキャラクター付けとして正しく、むしろ「醜い」は褒め言葉になるのでしょうが、観ていて楽しいものではありません。
大方の予想通り、彼らは劇中、死に到りますが、それにしてもあまり後味の良いものとは言えず、こうしたことも含めて家族向けの映画とは少々言い難い気がします

 

もっとも、昔話の「巨人殺しのジャック」は別に本作のように巨人をめっこめこに殺すようなことこそありませんが、その一方でイギリスの神話や民話には結構残酷なものが多かったりするので、そういう意味ではベクトルとして間違ってはいません。
そうした世界観を感じたいとか触れておきたいというのであれば、悪くはないと思います。

 

 

 

余談ながら、邦題が同名のこんな映画もあります。

 

『ジャックと天空の巨人』 (アメリカ、2010年、ゲイリー・J・タニクリフ監督)

 

原題が『Jack and the Beanstalk』なので、この邦題は便乗ではないかという気がするのですが、残虐性あふれるスペクタクルよりも家族そろって安心して観られるものがいいと仰るならば、こちらをお勧めするべきかなぁ、などとも思ってみたりします。

 

 

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